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神道とモノ作りと趣味の辛口コンシェルジュ

【初心者ものづくり豆知識】雨の日は

お出掛けの予定台無しで、行くところも無いから、お家でDIYって、コロナ禍の時も同様でしたが、実は雨の日には向いていない作業があります。

 

それは塗装。

プロやモデラーさん達は、雨の日や多湿期に作業が出来る様に機材を導入していたり、塗料や溶剤などで工夫が出来る人達であって、何も知らないアマチュアならば、塗装は出来れば避けたい作業内容になります。

 

塗装作業が出来る温湿度は、塗料によって異なる部分がありますけど、一般的にホームセンターで扱っているホームペイントならば、気温や室温が5〜35度の間。湿度が80%以下が作業可能な目安となります。

乾燥は遅くなりますけど、仕上がりで湿度影響を受けにくい艶消し塗料なんかは、私自身も雨の日に塗ったりすることはありますが、艶ありに関しては、乾燥した部屋が無い場合、極力、日を変えて臨む事としています。

大気中の水分に塗料が反応して、缶スプレーなどプツプツ、ザラザラになってしまったり、クリア系や発色の良い塗料だとカブリと言う症状が出たりもします。

刷毛塗りでは乾燥が遅いため、厚塗りしたりすると、半熟卵みたいな状態で、上塗り時に下塗りの硬化しかかった塗膜を破ってしまい、刷毛目ならいざしらず、よれてしまった様な塗装面になることもあります。

これらは、アマチュアの方向けに簡単に説明しているのですが、もっと難しい内容もあると思って下さい。

 

結果、高湿度は仕上がりに影響しますし、まず雨の日は屋外での塗装が出来ない。じゃ室内でエアコン使って除湿をすれば良いかと言うと、VOC(揮発性有機化合物)の事もあって、水性が主流になったからとは言え、人体に全く無害では無いと言う事。故に作業においては、充分な換気とマスクなどの着用が必要になることもあります。

私の言うことを聞かず、水性は大丈夫と何処で聞いて来たんでしょうね?作業をしていて、お子さんが嘔吐してしまったケースもありました。

外が雨ならば換気をすれば、当然、湿度上昇するくらいの事は誰でも分かりますよね。

プロやモデラーの場合、除湿機やエアコンプレッサー&スプレーガンを使用する場合には、ミストフィルターやエアドライヤーを用いて湿度対策を行っているので、アマチュアの作業環境とは明らかに違うのです。

 

水性塗料にF☆☆☆☆って表記やら、ノントルエンの記載が明記されているものは比較的安心ではありますが、以前、ある塗料でVOCの試験結果を見た時に、塗膜が硬化するまでの揮発成分が、ちょっと怪しいなぁ〜と思われる塗料も存在しています。

水性でも低VOCと言っているだけで、有害な物質が顔料とか抗菌剤、撥水剤に含まれている事があります。一般的には10%くらいまでが許容とは思いますが…

競合の塗料製造メーカーさんと資料を見ながら「かなりグレーだね…」って話をしていた事もありました。当該メーカーは絶対大丈夫って言いますからね。

 

…などと言っても、気をつけるべきは、塗装するならば作業環境として充分な換気が必要であることは忘れずに!

そして、温度湿度には注意を必要とする事を覚えておいて下さいね。特に湿度です。

 

まぁ、雨の日に作業で出来ることは、組み立て設置とか、埃の立ちやすいサンディングとか、作業内容をよく考えて作業される事をおすすめします。