この話がアマチュアの方には、なかなか理解されないところですが…
木材は繊維質なので、温湿度によって伸び縮みするんです。
難しい話をすると、きっと理解出来ないと思うので、兎に角、伸び縮みすると覚えて下さい。
2mで0.5%なら10mm変わると言う事。
この0.5%が木材では普通に起きるのです。
DIYで言えば、特に突っ張り系のやつは注意して下さいね。
どれだけの件数、転倒したと相談を持ち込まれたでしょうか?
試しに「〇〇倒れた」って検索してみて下さい。
木材の伸び縮みだけではなく、木材には反りも捻りもある訳です。
正しい設置方法とディメリットを理解していれば、そんな事故も起きない訳で、商品自体が悪いと言うよりも用法用量は正しく守ってお使い下さいレベルの話。
ただメーカーも販社も木材に対する説明が不充分な部分があるし、素人DIYerの無責任動画投稿も大問題だし、また、それを鵜呑みにし勝手な判断をするユーザー達。それぞれに問題があると私は思っています。
製造メーカーさんより記事に苦情の申し立てがあるならば、トラブルのフォロー件数分代金請求しますよ。それくらい誤解釈の多い商品だと思って下さい。
私個人でも実験で木柱と言う人柱を以前我が家に立ててみましたが、バネタイプでは無いのですが、見事、3日目にテンションが抜けました。
上はRC(コンクリート)梁、床が防音フロアなので床が下がったのです。
床巾木を見れば下がり具合は一目瞭然でした。
これらの真の原因は木材が伸び縮みする事が、一番重要なのにも関わらず、あまり触れられていない事。
SPF材などは北米材で、日本の四季にはあまり向いているとは言えませんし、動画配信で素人が調子に乗ってやってますけど、SPFの突っ張り系は、使える場所が限定的であるのと、転倒防止にはそれなりの工夫が必要と、皆さんにはお話させて頂いています。
木材が湿度を含んで伸びると天井材を押し上げてしまったり、床が沈んだりして、複数本立てていようものなら、突っ張りのテンションのが一律に効かないので、緩んだ柱が転倒の原因になりますし、乾燥すれば当然テンションが効かなくなって転倒…。
更にテンションを必要以上に強くしたり、柱にバランス悪く力がかかると、天井や壁のクロスが切れてしまったり、押し潰されてしまい跡が消えないので、賃貸向きとかPRするのは良いですが、結局、退去修繕に費用がかかったなどの相談もありました。
人からの借り物ですから、やって良いか悪いか確認してなければ、修繕費取られても仕方ないですよ。経年劣化じゃなくて、ある意味故意で傷つけたのですからね。
その他には50インチの液晶TVぶら下げて、棚から全てが倒壊。TVも壊れるし、パソコンプリンターは壊れるし、床は傷だらけ…材料に7万使って組み立てたのに、御本人曰くは、家具買えば良かったと後悔しても後の祭り。
留守中だったので、直撃も喰らわず怪我も無かったの幸いですが、DIYは自己責任ですから泣くに泣けないですよね。
製造メーカーの商売の邪魔をする気はまったく無いですが、間違った設置による転倒事故が多過ぎです。
商品特性を見て『棚板になる部分は荷重5kg、4段までですよ』『片持ちの棚板は駄目ですよ』『荷重5kgとあるのに長い棚板つけたところで必要無いですよね』と教えてあげても、まず人の話を聞きませんから…。
ネットの嘘にのせられて、自業自得と言えばそれまでですけど、ネットを調べるならば不都合な内容から探す事です。それをリスクヘッジ出来るか否か。
それが出来ないなら、何かトラブルので止めておきなさいって事です。
先日も二級建築士の娘さんに、反対されたのが納得行かなくて、相談に来られたお父さんがおられましたが『娘さんの言う事を信じなさい。』と言い聞かせてお帰り頂きました。🤣