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神道とモノ作りと趣味の辛口コンシェルジュ

【初心者ものづくり豆知識】何事も下準備が大事

何事においても、準備って大事です。

先般、塗料のお話をしたので塗装の下処理についてです。

 

足付けや脱脂とかは別の機会に、プライマー、サーフェーサー、シーラーなど、DIYを始めたばかりの方だと何ぞや?って質問が多い内容のひとつを説明します。

色々な種類と役割があるので、代表的なところを簡単に違いを説明していきますね。

 

①プライマー

極論、材料に対して1番始めに塗布するものをプライマーと呼びます。

プライマリー(最初)と言う事なのですが、電荷の力を利用して塗料の密着性を良くするものです。

②サーフェーサー

中塗りの事です。山折り部分の塗装のとまりを良くしたり、ヤスリ目や小傷などの隠蔽、下地の隠蔽、塗装の発色など仕上がりを良くする為のものです。

自動車用品店やホームセンターで、「プラサフ」と言う商品を見かけると思いますが、これはプライマーとサーフェーサーの特徴を合体させたものです。

 

ここで注意!

 

「プラサフ」と聞いて「プラスチックプライマー」と思われる方も一定率居る事を覚えておいて下さいね。

 

業界が違えば同音異義語が存在すると言う事を忘れずに!

売店で「違うだろ!」って吠えている人を、時折見かけますが、みっともないよね。

業界によって同じ単語でも違う解釈の物が色々あるし、個々の知識量の差もある事を理解して、正しい商品の名前を覚えて、出来るならば用途を明確に伝える様にしましょうね。

名前は違えど同等品があるかも知れないですよ。啖呵切ってると機会損失になると思いますよ。

また、本人が理解も出来ていないのに「あんな感じのやつ」とか「TVでやっていたやつ」とか知らないのかと言われても、そんなもの知らんがなって事ですよ。

一番、迷惑な人です。

一例ですけど、大工さんで下げ振りと言う工具をブラと言う方が居ます。

ホームセンターの女性店員に「ブラどこにある?」って聞いたら、知らない女性店員なら「変態」って思われちゃいますし、知らない子がググったところで、まず下着が出てくるでしょう。

その他にも色々ありますけど、何でも自分基準で物事を頼まない事と理解しましょうね。

 

毎度、私の話は脱線しますが、話を戻しまして…

 

③シーラー

木工作や建築建設用途に多いです。

シール(密閉)するんです。だからシーラー。新品の木材であっても木のヤニ成分などが、上塗りに滲み出てムラにならない様に目止め目的で使用します。

リフォームなどでも古い材料に塗って、生活の中で染み付いてしまった汚れを隠蔽する為にも使用します。

電荷の事もありますが、コンクリートやブロックなど、素材の気泡に塗料を必要以上に吸い込んでしまうの防ぐ目的にも使用します。

このシーラーですが、「カチオンシーラー」って書いてあったりするので、初心者の方には悩ましいところですね。

 

カチオンとは陽イオンの事です。モルタルなどは陰イオンを帯びているので、電荷の役割で密着性を良くする仕組みです。

つまり塗装というのは電荷の役割が重要であって、例えば電荷がプラスとプラス、マイナスとマイナスならば、密着性は期待薄という事は想像出来ると思います。

 

ここで、ちょっと詳しい方だと、カチオン電着ってマイナス電荷じゃないの?って言われるのですが、塗装する対象物をマイナス電荷にすることなので、時折、勘違いがおきてしまいますね。反対にアニオン電着と言う手法もあります。

 

一旦、整理すると電気の流れにくいものは、基本、塗装も密着しにくいと思って良いです。また、木と鉄以外は塗装がしにくいとの認識でOKです。

木は電気とはちょっと異なりますが、顕微鏡で拡大すれば繊維質で穴だらけですね。

ゴムや樹脂などは電気が流れにくいですよね?塗装しやすいですか?

その他にも、非鉄金属も塗りにくい代表選手です。

アルミやステンレスは電気は流れますが、酸化膜の影響で塗装が難しいのですが、こちらにも、プライマーや酸化膜除去する薬剤を塗布する事で塗装が可能となります。

まぁ、職人泣かせの仕事でもありますから、簡単にアマチュアが出来ると思わない事ですよ。

 

さっと説明しただけでも色んな役割のものがありますが、初心者の方ならば大体このあたりを理解されていれば問題ないかと思います。