あっ!丁度良いところに加藤さん♪

神道とモノ作りと趣味の辛口コンシェルジュ

産土神様とは?

簡単に言えば、『生まれた土地』の神様です。

それは鎮守様では?氏神様では?

皆さん、まず100%と言って良いほど、同様の疑問を持たれます。

今の時代においては、産土神様、氏神様、鎮守様は混同されてしまい、人々の生活エリアも広くなって、氏族一族の神様と言える様な神社の判断が難しくなった事が、混同される一番の要因になっています。

ちょっと上級編に進むので、氏神と言う解釈が、今迄の回とは、少々、変わって来ますので、そのつもりでお付き合い頂ければ幸いです。

 

先ず、氏神様。これは氏族の神様です。

私は加藤ですので、先祖を遡って行くと藤原北家藤原不比等藤原鎌足中臣鎌足)ってなっちゃう訳で、本当に血縁があったかどうかすら分からないし、名前に藤がつく人は、皆、春日大社で、皆、親族で、五摂家とも繋がりがあるかと言う非現実的な話になるのです。

現代の氏神神社とは意味合いが違いますよね。

 

又、氏子とは、神社の担当するエリアに住み、お参りされる方の総称であって、一族と言う括りでは無いと覚えておいて下さいね。

神様と神職と氏子であって、たまに寄った神社や担当エリア外の方ならば観光客参拝者です。

 

さて、次に鎮守様も産土神様も、どちらもその地の神様な訳ですが...

 

鎮守様は、今、お暮らしになっている土地の神様になりますので、転居すれば鎮守様は担当が変わります。

 

次に産土神様は、生誕の地の担当をしていた神様なので、生後、北海道で暮らそうが、沖縄で暮らそうが生涯変わる事はありません。

 

この世に生まれ生活を始めた場所の担当の神様なので、何かしらご両親やご先祖様に縁のある神社と言う事になると思います。

里帰り出産とか、ご両親などと揃って生活を始めるのが後の事だったりしたら、産土神様はちゃんと担当引き継ぎをしてくれます。

初宮参りはどこへ行きましたか?記憶は無いでしょうね。

初宮参りの次は、七五三じゃないでしょうかね?

子供は七歳まで、神様からお預りしたもので、七歳にして氏子入りすると言う話もあります。

 

と言う事で、親が遊び半分で関係も無い神社に、初宮参りや七五三参りをすると、子供が大人になって神棚を考えた時に困ってしまうのです。

神社本庁に聞こうが調べようが、個人の事情など、余程の事が無ければ、神職さん達に、個々の産土神様が分かる訳など無いと言う事になります。

 

ご両親親戚がご健在であるならば、確認をしておいた方が良いですね。

残念ながらも確認出来ない場合もあるでしょう。その時は、延喜式神名帳で、その地の一ノ宮を探します。

次には、幼い頃、初詣に行った神社や、生まれた場所の近くの神社が産土神様となる事が多いです。

ここまで色々とお話して来ましたが、産土神様、鎮守神様、氏神様、どれが一番大事と考えられましたか?

異論がある事も理解した上で、私は個人の一番思いの強い神社が、神棚の氏神神社のポジションで良いと考えています。

じゃ、家族の誰の産土神様かと言えば世帯主様です。

そして、例えば奥様の産土神様は崇敬神社として、重ねる事なく、横並びでお祀りする方法も良いと思います。

そうすると神棚は最低でも三社造りですよね。

 

その地の氏神様や鎮守様が納得ならば、ご家族揃って氏子入りしている訳なので、わざわざ産土神様を引き合いに出す必要もありません。

あとは気になる崇敬神社を追加すれば良いですね。

私も以前は転勤が多かったので、転勤が多い方などは、生誕の地、故郷の神様である産土神様を意識しておくのも良いのではないでしょうか?

 

さぁ、神棚が出来て御札も並びました♪

何か違和感あるなと思えば、上記を踏まえた上で、真ん中以外は順序入れ替えても良いと思います。

日々、ご家族の目の届く場所にあって、そこに暮らすご家族を見守ってくれている神様の神棚ですから、祀る者が何かしら違和感を感じているなら、神様も気分良くないでしょうから、納得の行くまで検討して下さい。

それだけの思いがある訳ですから、きっと、いつも見守ってくれると思いますよ。