前回は氏神様を見つけるところまで進みましたが、次なる問題は…
氏神神社の御札が無いケース。
①無人で入手方法が分からない
②年末など町内会や氏子会の期間限定
③そもそも御札が用意されていない
④元宮が遠くにある
氏神様を探し始める切欠って、神棚を祀ろうって思った時だと思うのです。
純粋にお参りする神社を決めたいとする方もおられますが、神棚を祀った時、氏神神社の御札を置きたいと思うのが心情と言うものでしょう。
前回、結論的にお話させてもらった、神職さんが常駐されている、もしくは氏子さんの姿が見える事が重要と言うのは、御札を入手出来ない事があるからなのです。
では、その時どうするか?
①や②の場合、年末の回覧板などのお知らせを待つ。もしくは、ご近所さんに聞いて氏子総代を探す事になります。
③の場合は、そもそも御札が無いので、神棚に祀る事は不可能です。
④以前、別件でお調べした時の話ですが、無人でしたので元宮を探したら、名古屋にも関わらず、元宮が宮崎であったり、祭神が大山祇神でしたので、元宮は愛媛県今治市の大山祇神社であったり、大山祇神社は日本の総鎮守様ですので間違いでは無いのですが、ピンと来ませんよね。(山神社)
それならば、家康君が名古屋の総鎮守とした若宮八幡社の方が身近と言うもの。
あぁ、ややこしくなって来ましたね。
結論から言えば、神棚を一社造りで用意しておけば、ご近所の氏神神社の御札が無くても気にならないと言う事です。
ご自分が思う神様が揃う事が分かってから、初めて神棚も大きくすれば良いのです。
日頃のお参りさえ、しっかり出来ていれば御札の有無は関係ありません。
あちこち、ご参拝が増えて、神棚に御札が収まらなくなった崇敬神社は、向かって左の外に重ねれば済む事ですしね。
まだ氏神様も分かっていない段階で三社を買ってしまったと言う方も居ます。
その時は向かって右側を空けておきます。
氏神神社の御札を授与出来ないと分かり、右側が空いたままでは、どうにも納得出来ないのであれば、神棚を一社造りに替えれば良いだけの事なのです。
神様が一社造りや三社造りの違いで文句を言ったりしませんし、ご利益やご加護の大小も無いと理解しましょうね。
それよりも、直接、出向いて日々の無事を、お礼を申し上げに行く事の方が圧倒的に重要なのですよ。
毎日の様に神社に行けないから、御札を分霊として授与して来るのだと忘れずに。
人でも大事な願い事、頼み事ならば、出向いて顔を合わせてお話するのが筋ってものでしょう。
御札や御朱印はスタンプラリーでも無ければ、記念品では無いのです。
さて、自分で調べて回ったところ、氏神神社と言われた神社が朽ちて管理されていない様な状態や、全く縁も無いと言うならば、神社本庁や町内会氏子会の言う氏神神社でなくても問題無いですが、ただ、神棚に御札を沢山並べたいとか、有名な神社が良いとか、邪な気持ちで氏神神社を変えようと言うのは、ちょっと待ったです。
いくら有名な神社を並べても、それこそ、どこにもご縁のない神様ならば、貴方は守られる氏子でも無く、神様から見て、お参りに来てくれた観光客と理解しましょう。
それらのお話しても、なかなか理解されない方もおられます。
その様な方には、『あれこれ欲をかくことを我欲と言って、神鏡の我を払って神となす。』の意味を、先ず神道とは何かを、ご理解頂く様にお話させて頂いておりますが、それも理解出来ないのであれば、神棚もただのインテリアにしかなりませんから不要でしょう。