またニュースになってましたが、まだ、馬鹿な事を続けてるのね?
コンビニの経営相談をしなくなって、20年近くになるけど、フードロスやフランチャイズ本部一人勝ちの様なシステムに、なかなかメスが入らない故の結果ですね。
ざっくり言うと、フランチャイズ本部は、エンドユーザーではなく、FCオーナーに商品を売りつければ良いわけで、FCオーナーに利益が出ようが出まいが、極論関係ないのです。
本部とか製造元から企画商品に関しては営業補填とか入るケースもありますが、フードロスの観点では大量発注が根底にあるので、売れて人の胃袋に入らない限りは解決しない問題です。
この問題は、明らかにフランチャイズ本部と製造元にありますが、製造元はまだ受注する側なので、取引を切られては困るので致し方ない部分もあると擁護しておきましょう。
そろそろ、FC本部営業企画側のセンスの無さを改める必要があるでしょう。
『今の世の中は既に大量消費の時代ではない。』と言う事。
売り切れたらチャンスロスとか、分かった事を言うんじゃない!
完売御礼でよし!ギリギリの数値を見つけたものが、商才があるのですよ。
商売ですからね、初めから手を出さない判断もあって良いのです。
それを担当営業もノルマなんでしょうが、FCオーナーに強要する訳ですよ。
FCオーナーは、ビジネスモデルと契約をしているのですから、本部の指示に従うのが契約として当然の事だと考えます。
それらが嫌ならアイデアを持って、金融機関で資金繰りをして、仕入先を探して、物件を探して出店して、お客さんを呼び込んで、毎日毎日、金策に苦労するかもしれないと覚悟して、売上の無い日も我慢すれば済む話で、自営で商売をするならば、覚悟しないといけない事ですね。
それらを飛ばしての、所謂、暖簾分けですからサラリーマン以上に奴隷かもしれません。
ただ、FC本部もFCオーナーさんに利益を出るようにする事が、本部の手腕であって本来の役目なのですが、どうもFCオーナーに商品売って、賃料やメンテナンス費とか営業指導名目のみかじめ料を回収すれば良しとし、win-winの関係に無いことにも、フードロスを助長している原因であると考えます。
極めて簡単な例えですが、
売価300円、粗利を30%とした時に90円の利益ですね。
この90円には、営業経費(家賃、電気代など)、人件費、商品ロス諸々あって、全て差っ引いた残高がFCオーナーの取り分です。
じゃ、売れなかったら、仕入れ210円は商品ロスに計上されますので、ロスが少なければ少ない方が良い…と考えるのは早計です。
ロスに注視し過ぎると、お店に商品が無いように見えてしまい、時間帯によっては集客出来ない事態に至り、売上が減ってしまうことも発生します。
そんな事で「ファストフード」よりも、一歩進んで店内調理ってやってるところもありますね。
某コンビニチェーンなどは、新店新装オープン直後とか直営店では、パンが美味しいとの口コミで、日配品と言われる弁当やパンが溢れるほど入りますが、しばらくすると欠品だらけになるって見たことありませんか?オーナー店あるあるなのです。
廃棄金額を下げたい→日配品の発注を少なくする→欠品が目立つ→客足が遠のくってパターンです。
まぁ、ネームバリューがあるから店に寄りはするもの、残り物感があって、結局、コーヒーだけで出てきたなんて経験もあるでしょう。
この様な状態だと、契約満了迄に借入金の返済も出来ず、辞める時には残金を精算して借金だけが残ったと言うFCオーナーもいっぱい見てきましたし、私のところではありませんでしたが、夜逃げとか自◯も聞いています。
ここでロス全般について考えますが、オーナーさんにとっては死活問題です。
万引きなどは、特に計画に含まれないロスなので、窃盗罪として商品代金以外にも損害賠償請求も可能ですし、経営の根幹を揺るがす事もあるので、小売業の方々はもっともっと厳しく対処して良いです。
前出の様に、時には自分の命に関わるところですので万引きと舐めてはいけません。
店の商品はレジを通るまでは店の資産です。
さて、恵方巻の話に戻しますが、廃棄の包材と食品の分別もオーナーさん側の人件費。処分料も産廃業者は本部手配で間違いなく中間マージン取ってるでしょうから、利ざやが減っていく仕組みがあちこちに存在しているんです。
『じゃ、値引きして売りゃ良いじゃん!』って言われる方もおられるでしょうし、某コンビニのオーナー達が裁判までやりましたけど、値引きを常態化させると、その時間にしかお客様集まらないのですよ。コンビニでもスーパーでも似たようなもの。
値引きラベルとて経費ですし、FCのシステムでは勝手に外部仕入れも出来ませんから。
タイトにドミナント展開しているコンビニでは、狭い商圏の取り合いな訳で、値引き販売している時間帯をお客様に共有されたとしたら、自社FC内でも値引き合戦になって、ビジネスモデルの売りである標準化が成り立たなくなると言う事なのです。
ネームバリューとオペレーションの標準化が売りのコンビニですから、本部がそう簡単にはOKはしないでしょうね。
最後になりましたけど、これは企業の問題だけと考えるのではなく、買い手側の意識でも変わって行く必要があると思います。
『あれが欲しい、これが欲しいと欲深い事を言わない。あるもので文句は言わない。』
無いものは無いし、経営者側の仕入れの事情もあるのですから、そんなに欲しければ文句も言わず、自分が好きなだけ歩き回って探せば良いのです。
「裏に在庫無いか?」って、店頭に並べて無いものは、まだ商品では無いのだから要らないことを言うなです。
もうひとつ、コンビニは定番商品で埋められているので、そこまででは無いですが、その他の小売業で見かけるのが「取り寄せが出来るか?」ってやってますよね。
店定番に無いものを調べて問い合わせるだけで、人件費で既に赤字ですよ。
高額商品や大量発注ならいざ知らず、1点や2点の取り寄せなど、常連さんなら、まだ、次に繋がるのでサービスでもありですけど、初見や一年に数度お見かけする方などは、正直、自分で調べてから聞きに来るか、今の時代はネットで注文しなさい。
「送料かかるじゃん」って、店にも送料請求される事あるんですよ。
混載なら無料だけど、単品対応は有料って当たり前の事です。
それで問い合わせだの、送料だの、値引きがなんてやってたら、一体いくらの取引なの?って事で、消費者も店は利益にならなのだから、特に高齢者の暇つぶしとも思える様な長話は迷惑行為と理解し、時にはきっぱり諦める事も重要なのです。
小売業従事者の賃金が安めで中々上がらないのは、こんなところにも原因があるんですよ。
随分、長くなりましたが、これらの問題は『欲深い消費者にも原因がある。』つまり、誰も見向きもしなくなればオワコンです。
そう言う意味での「不買い宣言」ならありですが、企業脅迫の様な不買い運動。これに乗せられては駄目ですよ。大衆は知らないところで利用されていること多いですからね。
と言っても、喉元過ぎれば…また来年も懲りる事なく、恵方巻フードロスがニュースになるんだろうな。
そう言えばボジョレーとかも相変わらずやってたな…