あっ!丁度良いところに加藤さん♪

神道とモノ作りと趣味の辛口コンシェルジュ

鳥居はなぜ無色と朱色?

皆さんが神社参拝と言わず、よく見かける神社の鳥居。

何故に無色と朱(丹)色が存在するのかを考えたことがあるでしょうか?

 

無色の鳥居と言えば、伊勢神宮や私のホームグランドでもある熱田神宮や、その摂社末社は無色です。

それに対して赤い鳥居と言えば、私がイメージするのは伏見稲荷大社とか厳島神社熊野三山、加賀の気比神社、香取神宮など。

私のホームグラウンドには赤鳥居の津島神社もあります。

八幡宮も朱でしたね。

 

これについては仏教伝来による神宮寺などの影響とも言われたりしますが、果たして本当なのでしょうか?何故、伊勢神宮熱田神宮では朱の影響を受けなかったのか?

日本において神仏習合による唐の影響を受けた可能性も建物を見ると否定出来ませんが、明治において神仏分離により、元来、無色であって朱に塗ったものは元に戻せとあるのです。

 

でも、現代においても残っていますよね。

それは元々、朱色だったから。

 

この話が日ユ同祖論に繋がって行くのですが、古代イスラエルの儀式に家の門戸の枠を朱色に塗って、災いを祓った儀式があったとされており、これらの習慣が神域の入口である鳥居に用いたとされる説があるのです。



日本は八百万の神ですよね。多神教です。それらの複数の神様を民に理解が出来るように、後に持ち込んできた神様を朱塗りで判断させたのではないかと言う説も滅茶苦茶に面白いです。

八幡宮では宇佐神宮が仏教守護の神様という事もあって朱とも言われて居ますし、宗像三女神新羅の国とも関連があるようです。

 

その一例ですが、熱田神宮境内に唯一、朱塗りのお社が存在していて、祭神は素戔嗚尊を祀っています。本殿に相殿神の一人として祀られ、更に別に祠があるにも関わらずです。まぁ、日本武尊素戔嗚尊の生まれ変わりとされているところもあるのでしょうけどね…

熱田神宮 境内摂社 南新宮社

 

素戔嗚尊と言えば、天孫族の足跡にスサと言う国があります。

「スサの王」何となくありそうでしょ?



朱の代表的なところで稲荷神社がありますね。祭神は宇迦之御魂大神なのですが、性別年齢も不明なら、豊受大神と同一神と言われる場合もあります。

 

さぁ、ここで日本神道にて重要人物が登場しましたね。

豊受大神様でございます。

天女とされ、羽衣を老夫婦に隠されて天界へ戻れなかった。更には伊勢に祀られた天照大御神が「ひとりの食事が寂しいので、丹後の国の豊受大神を呼び寄せよ」と雄略天皇の枕元に現れた話の豊受大神です。

現代においても天照大御神の食事を司る神として伊勢神宮外宮に祀られていますね。

天照大御神正室である瀬織津姫は正宮奥の内宮荒祭宮にご鎮座されていますので、ただの飯友って訳ではないでしょう。

 

そこで気になるのが、神社を学ぶと屋根の千木や鰹木の教えに「内削ぎを女神、外削ぎを男神」とする話に疑問符がついてしまいます。

 

 

伊勢神宮内宮は内削ぎです。

天照大御神は女神だからOK!…でもないのですよ。

私が過去、調べてきた神話記紀には天照大御神男神として出て来ることもあり、その正室瀬織津姫なのですよ。

じゃ、内削ぎの女神は嘘ってこと?

とりあえず先に進みますね。

 

では、伊勢神宮外宮は外削ぎです。

祭神は先ほど出てきた豊受大神。あれ?性別不明とされながらも、天女や羽衣と言えば女性ですね。じゃ、外削ぎは男神ですから、それも嘘?

もしかすると、男女反対ですかと思ったりもしますけれど、この点については神社庁も例外があるとしか答えません。

ここで、私の仮説なのですが…

内削ぎは、女神ではなく、国家国民の平和安定や繁栄を司る内務省的な役割。内なるもののために女性的シンボル。もしくは仏教など海外の他宗教の影響を受けていない日本固有とされる神様。

まぁ、天孫族はそもそも渡来系とされているので初期の天孫族に崇拝される神。

 

外削ぎは、男神ではなく外交貿易国防などを司る外務省的な役割。対外交渉などタフな男性的イメージ。もしくは天孫族崇拝以外の海外由来の神様。神仏習合で仏教に影響を受けたもの。

 

つまりは、内宮と外宮。内務省と外務省。国内と国外。

豊受大神も食物神とされますが、造酒の神様でもあって海外由来の技術伝承であったり、海外からの食物輸入のこととも考えれると思います。

 

熊野三山は外削ぎと内削ぎどちらもありますし、無色だったり朱だったりで、こちらは境内に観音像が多く並び、神仏習合で海外の神の教えを伝承したところかもしれません。

我が家の近くの熊野系神社も削ぎと鰹木の辻褄が合わないのですし、祭神も首を傾げてしまうので、所謂習合なんでしょうね?

 

厳島神社市杵島姫命は海洋交通の神様で、宗像三女神は貿易の神様として出てくることもあります。

 

気比神社は敦賀湾の一番奥ですよね。伊奢沙別命海上交通や漁業の神様ですし、それも加賀と言えば藤原氏藤原氏と言えば百済との関係性とかね。

 

さぁ、どの様に考えますか?

私はそう考えることで、色々な神社に関する疑問がクリアになって行くので楽しいのですけどね。

これは、あくまでも私の仮説ですので、信じるも信じないも貴方次第です。